Newsletter_vol.20_Jun 2021

皆様
いつもお世話になっております。暑い日も増えてきて夏が近づいてきた感じがしますね。今回は、おうち時間で作れる「トルコの前菜レシピ」をご紹介いたします。是非、ご自宅で作ってみてください。

ーーーvol.20ーーー

白ワインに合うトルコの前菜(Mezeler)

皆様こんにちは。dining&styleシニアインストラクター/うつわコンサルタント/多国籍料理研究家の細谷奈弓です。 毎日暑い日が続き、白ワインを美味しくいただける季節になりましたね。 ステイホームが続いてご自宅で色々なメニューを作られていると思いますが、今回私が以前住んでいたトルコでよく食べていた、白ワインに合う前菜をご紹介いたします。

【トルコ料理について】
世界三大料理のひとつと言われるトルコ料理。「ケバブ」に代表されるお肉料理のイメージが強いですが、ヨーロッパ同様オリーブオイル・レモン・トマト・ナス・ハーブ・スパイス・チーズなどをよく使います。また意外に知られていませんが、トルコはヨーグルトの発祥地。そのためデザートではなく、普段の食卓にヨーグルトを使ったお料理も出てきます。中近東のため「エスニック料理=辛いものが多い」と捉えられることの多いトルコ料理ですが、食材の旨味を引き出すシンプルな味付けで日本人が食べやすいメニューが多いです。

【トルコの前菜・MEZE】
トルコでは冷やした前菜のことをMEZE(メゼ)といい、食前酒ラク(トルコの蒸留酒)と共にいただくのが基本。その数は数えきれないほどあります。こちらは小皿で数種類出すものであり、メインに行き着く前におなか一杯になることもしばしば…。複数人でゆっくりと時間を気にせず会話を楽しみながら食べるものとして位置づけられています。

【ディップ3種】
画像手前より ①ハイダリ(Haydari・フレッシュチーズのディップ) 
トルコで最も食べられている羊の白フレッシュチーズを使った一品。ギリシャのフェタチーズと同じ製法なので、こちらで代用可能です。
(作りやすい分量) プレーンヨーグルト(無糖)200㏄ ・フレッシュチーズ(フェタチーズ)100g ・ドライミント 大さじ1 ・すりおろしニンニク(小さめ) 1/2片 ・EVオリーブオイル 大さじ1 ・塩 お好みで ・飾り用生ミント(あれば)
1、ヨーグルトは予め水切りしておく。ペースト状にしたフレッシュチーズを入れてよく混ぜる
2、1にドライミントとすりおろしニンニク、塩(一度味を見て必要ならば入れる)を入れてよくかき混ぜ、最後にオリーブオイルを入れてさらに混ぜる
3、器に盛り付けて、生ミントを飾ってできあがり

②パトゥルジャン・サラタス(Patılcan Salatası・ナスのディップ)
(材料4人) ・ナス(小さめ)3個 ・プレーンヨーグルト 50cc(水っぽい場合は軽く水切りしておく) ・レモン汁 小さじ1 ・すりおろしニンニク 1/3~1/2片(お好みで)  ・塩 少々  ・EVオリーブオイル 大さじ1 ・飾り用のお好みの生ハーブ又はオリーブの実(あれば)
1、ナスにフォークで穴をあけ、網焼き又は直火焼きする。全体が柔らかくなったら、皮とヘタを取って包丁で叩いてペースト状にする(フードプロセッサーを使うとより滑らかになる)
2、1をボウルに入れ、レモン汁・ヨーグルト・ニンニクを入れてよく混ぜ、塩で味付けをして、最後にオリーブオイルを入れて混ぜ合わせる
3、器に盛ってお好みの生ハーブを飾ってできあがり

③アジュル・エズメ(Acılı Ezme : 辛味ペースト)
(作りやすい分量) ・トマト 3個 ・タマネギ 1/2個 ・ニンニク 2/3~1個(お好みで) ・イタリアンパセリ 15g トマトペースト 大さじ1 ・赤とうがらしの粉 大さじ1(お好みで) EVオリーブオイル 適量 ・塩 小さじ1 ・飾り用のお好みの生ハーブ
1、トマトは湯剥きして種を取り除く。タマネギ・ニンニク・イタリアンパセリと共にフードプロセッサーに入れてペースト状にする(又はこれらの具材を包丁でみじん切りにする)
2、1を目の細かいザルに入れて20分ほど水切りする
3、オリーブオイルを入れたソースパン又は小さ目の鍋にトマトペーストを入れて軽く熱する
4、3の火をとめて赤とうがらしの粉を少しずつ入れてよくかき混ぜる
5、2をボウルに入れ、4を混ぜ合わせ塩で味を調える
6、器に盛り付け、お好みで生ハーブを飾ってできあがり ※これらのディップはバゲットと一緒にいただくととても美味しいです!

【冷菜2種】 こちらは冷蔵庫に一晩寝かせるとより美味しくいただけます
①Lahana Dolması(ラハナドルマス:トルコのロールキャベツ)
ラハナはキャベツ、ドルマは詰めたものを意味し、実はロールキャベツもトルコ発祥と言われています。起源はぶどうの葉っぱで肉や米を包んだもので(この料理は今も存在します)、それがオスマン帝国から東ヨーロッパや中央アジア、アラブ、ヨーロッパへと広まりました。その途中でキャベツを使ったものが生まれ、今では世界中で食べられています。 ※トルコのロールキャベツには基本ひき肉は入りませんが、ここでは食べやすさ重視でアレンジしたお肉入りのものをご紹介しております(もしお肉なしで作る場合はその分お米を追加してください。またトルコはイスラム教国のため豚肉は使わず、ひき肉と言えば鶏か羊を使うことが多いです)
(材料:8個分) キャベツの葉 8枚 ・米 100g ・タマネギ(みじん切り) 1/2個 ・鶏ひき肉 50g シナモンパウダー 少々 ・クミン 少々 ・ディル(みじん切り) 少々 オリーブオイル 適量 ・レモン汁 大さじ2 ・塩 小さじ2 ・コショウ 少々 飾り用の生ハーブ、ピンクペッパーなど(お好みで)
1,キャベツを茹でる。その際茹で汁を3カップ分残しておく(レモン汁、塩小さじ1を入れ混ぜ合わせておく)
2,フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、タマネギを入れてしんなりしたらお米を加えてさらに炒める
3,2にシナモンパウダー、クミン、ディル、塩を入れてさらに炒める 1のキャベツに3を載せて巻く
4,鍋に4のキャベツを敷き詰め、そこに1の茹で汁を入れて中弱火で煮汁がなくなるまで煮る 5,うつわに載せ、飾り用のハーブやペッパーを飾ってできあがり

②イマムバユルドゥ(Imam Bayildi:ナスの冷製)
トルコ語でイマムはお坊さん、バユルドゥは気絶したというユニークなネーミングの定番家庭料理。こちらはトルコ在住中に学んだレシピを元に、日本人向けにさっぱり食べられるようアレンジしたものになり、我が家の定番メニューの1つです。 (材料:2~3人分) ナス 2〜3本 ・トマト1個 ・タマネギ 1/2個 ・ニンニク 1片 ・イタリアンパセリ お好みで ・オリーブオイル 適量  ・野菜だし 小さじ1 ・お湯 1カップ ・砂糖 小さじ1 ・塩少々 (下準備) ・トマトは湯むきし、タネを取ってみじん切り ・ナスはピーラーを使って縞々模様に →塩水に20分ほど漬けておく ・タマネギは薄切り ・ニンニクはみじん切り ・野菜だしはお湯で溶かしておく 1、ナスの水気をしっかり取る。耐熱皿に載せて軽くラップし、電子レンジで1分半ほど温める
2、フライパンにオリーブオイルを入れて、全体が柔らかくなるまで焼く。その後バットに入れ粗熱を取る
3、別のフライパンにニンニクとオリーブオイルをいれて香り付けする。そこにタマネギ→トマトの順に入れ、水気がなくなるまで炒め、砂糖・塩を入れて味を調える
4、2のナスの真ん中に切れ目を入れて袋状にし、3を詰める
5、フライパンに4を並べ、野菜だしを加えたお湯を加えて蓋をし、弱火で20分ほど煮る 5お皿に盛り付け、最後にイタリアンパセリをのせて出来上がり!
(追記) ※今回はお子さんでも食べられるよう、お砂糖を使いましたが、そちらの代わりにレッドチリペパーを使うと大人向けのピリ辛味になります

【使用したうつわ】
今回はガラスのうつわに盛り付けて、冷涼感のあるおもてなし仕様にしてみました。 ・プレート:バカラ・ミルニュイ ・ショットグラス:スガハラガラス・バブルショット ・グラス:ボヘミアングラス ・フラワーベース:iitala・Alvar Aalto ・テーブルナプキン:アレキサンドル・チュルポー

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